ネット右翼の逆襲--「嫌韓」思想と新保守論 [単行本] 古谷経衡 (著)
- 作者: 古谷経衡
- 出版社/メーカー: 総和社
- 発売日: 2013/04/25
- メディア: 単行本
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内容紹介
1低学歴・低収入2オタク3ひきこもり4童貞というネガティブイメージに加え、『ネットと愛国』(安田浩一著)により5過激な排外主義者というイメージが定着したした「ネット右翼」。
本当にそんな最低最悪なマンガみたいなヤツがいるのか? 「ネトウヨ」(サヨクから見れば)約千人にアンケート調査・取材をした著者がその実態に迫り、過剰なレッテル社会が歪める「ネトウヨ」問題のもうひとつの闇(日本人差別、反日メディア)を逆照射する。
■もくじより
はじめに――史上最悪のレッテル「ネット右翼」はなぜ生まれたか?
第一章 政治家と「ネット右翼」
◎「ネット右翼」像の完成
◎リベラルな欲望の街、秋葉原
◎2ちゃんねらーの救世主
◎秋葉原と麻生太郎
◎安倍政権誕生とネット右翼
第二章 『電車男』の罪
◎2ちゃんねらー・秋葉系の暗黒時代
◎インターネットは逃避空間なのか
◎格差社会の最底辺 ドラマ版『電車男』
◎2ちゃんねる=低学歴論
◎ネトウヨは年収二〇〇万円以下と断じた漫画家
◎「はやぶさ」帰還騒動と自滅するメディア
第三章 「ネット右翼」の実相
◎大阪大学の先行調査への疑問
◎ネトウヨ千人に聞く、初の大規模調査
◎平均年齢はアラフォー
◎自営業者が多い
◎低学歴のウソ
◎下層のウソ
◎本当に童貞? ◎あなたは「ネトウヨ」ですか?
◎メディアからのバッシングについて
◎情報源はネットだけ?
第四章 「在特会問題」と保守
◎「ネット右翼」は保守なのか
◎サヨクが「在特会」を狙う本当の理由
◎日本人が避けられない「在特会」の毒
第五章 「嫌韓」思想と新保守論
◎反日ナショナリズム対「嫌韓」
◎「嫌韓」はレイシズムではない
◎悲惨! 変質の国、韓国
◎ネット右翼の逆襲
付 録 超「ネトウヨ(笑)」対談 VS三橋貴明
◎瀕死の左翼が生んだ「ネトウヨ」幻想
◎政治問題化する「ネトウヨ」
◎『ネットと愛国』が書かない真実
◎小林よしのりに不都合な「ネトウヨ」
◎在特会はリアルウヨ
あとがき――ピューリタンとネット右翼
出版社からのコメント
「ネトウヨ=ネット右翼」を批判する本は出ておりますが、全面的に肯定しているのは本書が最初です。
まず、ネトウヨのイメージは肥大化した虚像と社会問題としての実像があり、その組み合わせによって、かつてないほどの強烈なレッテルができあがりました。
本書の前半部ではその虚像を1枚1枚はぎ取り(1、2章)、アンケート調査をもとに取材することにより、実態に迫り(3章)、韓国の対日感情への激変とかたくなに日韓友好を演出しようとする国内メディアの偏向報道がネトウヨと呼ばれる人たちを生んだ背景を描きます(4、5章)。
いまや多くの日本人が抱くようになってしまった「嫌韓」を「差別」と一蹴しても問題解決にはならないことを指摘し、在特会を利用して保守全体を攻撃しようとするサヨクだけでなく、在特会を切り捨てようとする保守陣営に対しても、その点はきちんと批判しております。在特会問題の本質は日本人全体に広がった「嫌韓」とリンクしており、極めて歴史的な問題でもあります。ネトウヨとレッテルを貼り付けて解決できる問題ではなく、しかもこれからの問題であることが本書を読むとよく分かると思います